誰もが一度は経験する「ニキビ」に対する正しい知識と治療法
ニキビができやすい人とできにくい人の肌に、何か違いはありますか?

ニキビができやすい人は脂性肌、できにくい人は乾性肌、と思われがちですが、その限りではありません。
遺伝的な素因や、生活習慣(食生活、睡眠時間など)、スキンケアの方法、ストレス等、様々な要因が関わってきます。遺伝的な素因は変えることはできませんし、ストレスもなかなか難しいですが、生活習慣やスキンケアは正しい知識を持つことで工夫しニキビを改善させることができます。

生活習慣に関しては、バランスの良い食事と規則正しい生活を心掛けることが一番です。チョコレートやナッツ類を食べるとニキビができやすいという方も多いようです。直接的な因果関係は証明されていませんが、皮脂の増加を避けるためには、糖質や脂質の過剰摂取は避けた方がよいでしょう。

スキンケアについては、保湿過多は、ニキビの原因となる毛穴の詰まりを引き起こします。こってりしたクリーム等は塗りすぎないようにし、毛穴の詰まりや過剰な皮脂を除去するようなスキンケアを行うのがよいでしょう。クリームをやめると乾燥する場合は、ジェルをお勧めすることが多いです。

上記の工夫で改善しない場合は、早めに皮膚科に受診されると良いです。特殊なニキビもありますので、しっかり診断することが必要です。近年のニキビ治療は進化していますので、適切な診断の上で治療を行えば、必ず改善させることができます。

年齢ごとにニキビの原因は異なるのでしょうか?

思春期・大人いわゆる思春期ニキビと、大人ニキビに大別されます。
思春期ニキビは、主に男性ホルモンの分泌が亢進することによる皮脂の増加、また毛穴詰まりが起こりやすくなることが原因です。これは、成長過程における生理現象とも言えます。

大人ニキビは、もっと複雑な要因が重なっています。特に女性は、20〜30代、顎やフェイスライン周辺に好発する印象です。月経周期と連動し月経前に悪化することも多いですが、ついつい顔を触ってしまうことによって悪化させてしまうケースも多くあるようです。

ニキビを増やさないためには毎日どのようなケアを心がけたら良いでしょうか?

洗顔まずは、メイクが残っているとニキビの原因になりますので、帰宅後はすぐにクレンジングをしましょう。 脂性肌の方は1日2回、乾性肌の方は1日1回目安で、洗顔料を用いた洗顔を行うとよいです。洗顔で余分な皮脂を除去した上で、化粧水をたっぷり塗るのですが、化粧水は制菌・殺菌成分や皮脂をコントロールする成分が入っていると良いですね。塗ったときにピリピリと刺激を感じないものを選びましょう。その後、美容液やジェルなど、比較的軽めのテクスチャーで保湿できるものを選ぶと良いと思います。

これからは紫外線が強くなる季節ですが、紫外線も実はニキビを悪化させる原因のひとつです。ニキビ治療の観点からも、夏場は紫外線対策も必要です。

田中志保先生

東京女子医科大学附属女性生涯健康センター
[略歴]
京都府立医科大学医学部卒業
東京女子医科大学東医療センター日暮里クリニック助教
東京女子医科大学附属青山女性医療研究所助教を経て現在に至る